2012年02月21日

『パンラボ』パンの原点の現在(前編)

※このトークセッションの配信は終了しました。

2012年2月11日収録

パンラボ
池田 浩明 著   出版社 白夜書房
486191857X.jpg

『パンラボ』(白夜書房)発売記念トークショー
「パンの原点の現在」

ジュンク堂トークセッション 甲田幹夫、上野長一、橋本宣之、池田浩明
『パンラボ』発売記念 パンの原点の現在

【出演者】
甲田幹夫(ルヴァン店主)
上野長一(小麦農家)
橋本宣之(かいじゅう屋店主)
池田浩明(ライター)


日本における天然酵母のパン作りは、フランスでも途絶えていた300年前のレシピを、ピエール・ブッシュ氏が持ち込んだことにはじまる。その流れは、甲田幹夫氏のルヴァン-が受け継ぎ、かいじゅう屋橋本宣之氏らたくさんのルヴァン出身者によって、ますます太くなっている。
人類が最初にパンを焼きはじめたときと同じ作り方である「原点のパン」。
従来、パンは外国産小麦でしか作れないと思われてきたが、身近にあって、農薬の心配もない国内産小麦で作ることに、ブッシュ氏らは尽力してきた。天然酵母パンは心身の健康-を大事に考える人たち、マクロビオティックなどの運動ともつながり、ポピュラーなものとなった。
だが、3.11以来、「原点」が揺らいでいる。ルヴァンやかいじゅう屋に自然農法による有機小麦を提供してきた、栃木県の農家・上野長一さんの小麦から、微量であるがセシ-ウムが検出された。自家製酵母・国産小麦によるパン作りはこれからも「健康的」でありうるのか。食の基本である「パン」を通して、放射能とともに生きていく時代を考える。

【出演者プロフィール】
甲田幹夫(こうだみきお)
ルヴァン店主。天然酵母パンの草分けであるルヴァンにて、ピエール・ブッシュ氏のもとで天然酵母パンを学ぶ。やがてルヴァンを買い取って独立。多くの弟子を育てるととも、-著書『ルヴァンの天然酵母パン』は天然酵母を作ろうとする人の第一級の教科書になっている。「パンの原点」を唱える独自のパン哲学は、大きな影響を与えつづけている。

上野長一(うえのちょういち)
小麦農家。栃木県在住。減反政策や、農協による流通システムに抗って、自然農法による有機栽培の米を自主流通させる。20年前からは、天然酵母パンの草分けルヴァンに、小-麦とライ麦を提供。福島第一原発の事故による放射能被害を受け、微量のセシウムが麦から検出されている。

橋本宣之(はしもとのぶゆき)
かいじゅう屋店主。甲田幹夫氏のルヴァンでパン作りを学ぶ。その後、目白で自家製酵母を中心とするパン屋かいじゅう屋を開店、メディアなどに取り上げられ、行列が絶えない-人気店となる。上野長一氏から小麦を取り寄せて自家製粉するなど、国内産小麦を使ってパンを作っている。

池田浩明(いけだひろあき)
ライター。パンラボ主宰。200店舗に及ぶパン屋を取材、パンを食べつづけ、
パンラボblogにて情報発信をつづける。2012年1月には、その集大成ともいえる単行本『パンラボ』が発売される。福島県南相馬市にパンを届ける活動を行った際、パン-と放射能の問題に大きな関心持ち、福島県の小麦農家や製粉会社に取材を行う。

※本イベントにはピエール・ブッシュ氏も出席される予定でしたが、急病のためため欠席されました。
ピエール・ブッシュ
NOVA代表取締役。1978年に来日。フランスでも途絶えていた自家製酵母によるカンパーニュの作り方を、古い農学書を紐解いて再発見し、日本にはじめてそれを持ち込ん-だ、天然酵母パンの父。ルヴァンを立ち上げ、退社後はNOVAで腕を振るったが、現在は第一線から退き、自家製酵母パンの研究にいそしむ。


posted by junkudo at 14:51| トークセッション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。