2015年07月21日

柴崎 友香(小説家)×中上 紀(小説家)×市川 真人(聞き手・文芸批評家) 女性作家が語る「戦争と小説」 ―中上健次『鳳仙花』を読みながら


2015/7/14収録

柴崎 友香(小説家)
中上 紀(小説家)
市川 真人(聞き手・文芸批評家)

終戦から70年を数える今年8月。
いまや、戦争を知らない世代が人口の大半を占めつつあります。
そんな私たちが「戦争」について考えるには、フィクションを産み出す「創造力」と、かつて書かれた作品から「戦争と、それを知る世代」について考える「想像力」が役にたつ。
SFでもなければ軍記でもなく、時に日常の生活に、時に時代を超えた一族の物語に、そっと侵入する「戦争」について、戦争好きな男の子でなく、女性であり母である小説家たちが語る90分。
入口は、話題の日本文学全集に収載の、珍しく女性主人公で書かれた中上健次『鳳仙花』

【講師紹介】
柴崎 友香(しばさきともか)
73年大阪府生。大阪府立大学で地理学を専攻、写真部で街の風景を好んで写した後、機械メーカーに就職。
99年、短編「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」でデビュー。
『その街の今は』で織田作之助賞など3賞、『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞。
12年の『わたしがいなかった街で』は、1945年の大阪、1992年のユーゴ、2010年の世田谷と、時空を重ねた歴史と戦禍の記憶を描いて転機を迎え、2014年『春の庭』で第151回芥川龍之介賞を受賞。

中上 紀(なかがみのり)
71年東京生。学生時代を海外に過ごし東洋美術を学び、アジア各地を旅した経験をもとに紀行「イラワジの赤い花」でデビュー。
「彼女のプレンカ」ですばる文学賞。中上健次の実娘。

市川 真人(いちかわまこと)
71年東京生。早稲田大学准教授、雑誌「早稲田文学」編集委員、TBS系情報番組「王様のブランチ」コメンテーター等を務める。
著書に『芥川賞はなぜ村上春樹に与えられなかったか』等。


posted by junkudo at 14:18| トークセッション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする