2016年04月05日

長岡亮介(明治大学理工学部 特任教授) 大学数学の魅力について〜『難解さ』にくじける前に分かって欲しいこと


2016/3/29収録

「長い歴史をもつ数学ですが、17世紀における微積分法の発見をきっかけとして 『自然を理解し、生活の役に立つ数学』という新領域が開拓されました。
しかしこの画期的な変動は、すぐに数学自身の飛躍的な発展を生み出すことになります。
現代数学はこうした劇的な運動の中で誕生したものなのですが学校数学は微積分法発見の初期段階で終わっており、他方大学数学は19世紀後半以降の数学の現代的展開を整理した形で講ぜられることが多いため、それらの間の数学的・論理的・文化的な不連続性に目を向けられることが気ぜわしい近年は特に減っているような気がします。
その間を繋ぐことは容易でありませんが、『小さな試み』を継続することが大切だと思っています」と語る長岡先生に、大学数学の魅力を語っていただきます!

【講師紹介】
長岡亮介(ながおか・りょうすけ)
1947年、長野県に生まれる。
東京大学理学部数学科卒業、同大学院理学系研究科博士課程満期退学。津田塾大学助教授、大東文化大学教授、放送大学教授等を経て、現在、明治大学理工学部特任教授数理哲学、数学史を専攻。
主な著書
「長岡亮介 線型代数入門講義−現代数学の《技法》と《心》」東京図書、2010
「数学者の哲学・哲学者の数学−歴史を通じ現代を生きる思索」共著、東京図書、2011
「東大の数学入試問題を楽しむ−数学のクラシック鑑賞」日本評論社、2013
「総合的研究 数学I+A」「総合的研究 数学㈼+B」「総合的研究 数学㈽」旺文社、2012、2013、2014
「数学の森−大学必須数学の鳥瞰図」共著、東京図書、2015


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2016年04月02日

中島岳志(政治学者)×島薗進(宗教学者) ナショナリズムと宗教を問い直す


2016/3/15収録
『愛国と信仰の構造−全体主義はよみがえるのか』(集英社新書)刊行記念対談

中島岳志(政治学者)×島薗進(宗教学者)

国家神道、祖国礼拝、八紘一宇。愛国心と信仰心が暴走した果てに、戦前の日本がなだれこんでいった全体主義。その種がまかれた明治維新から第二次大戦まではおよそ75年ですが、戦後75年めが近づく現代の日本も奇妙によく似た歴史の過程を歩んでいます。
危機の時代になると、人々はなぜ国家と宗教に傾斜していくのか。戦前のような全体主義は甦るのか。
ナショナリズムと宗教の関係を追いかけていた政治学者と宗教学者が、明治維新から現代までの150年を分析。この先の日本の行く先を考えます!

【講師紹介】
●中島岳志(なかじま たけし) 一九七五年生まれ。政治学者。北海道大学公共政策大学院准教授を経て、二〇一六年三月より東京工業大学教授。専門は近代思想史。主な著作に『中村屋のボース』(大佛次郎論壇賞受賞)。
●島薗進(しまぞの すすむ) 一九四八年生まれ。宗教学者。東京大学大学院人文社会系研究科名誉教授。上智大学神学部特任教授、グリーフケア研究所所長。専門は近代日本宗教史。日本宗教学会元会長。主な著作に『国家神道と日本人』



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2016年03月26日

温又柔 ×中島京子 『台湾生まれ 日本語育ち』(白水社)刊行記念対談


2016/2/12収録

温又柔(おん・ゆうじゅう)(作家)
中島京子(なかじま・きょうこ)(作家)

2009年に「好去好来歌」(すばる文学賞佳作)でデビューした台湾人作家、温又柔さんの待望のエッセイ『台湾生まれ 日本語育ち』が白水社から刊行されました。
台湾・北京・上海が舞台の旅小説集『のろのろ歩け』(文春文庫)が大好評、台湾で同書の映画化も予定されている中島京子さんをお迎えして、お二人の共通テーマでもある「歴史」と「コトバ」、「家族」などを切り口に、日本と台湾について、そして文学の可能性について、深く探っていきます。終了後、サイン会も予定しています!

【作家紹介】
●温又柔(おん ゆうじゅう)
作家。1980年台湾・台北市生まれ。3歳の時に家族と東京に引っ越し、台湾語混じりの中国語を話す両親のもとで育つ。2006年法政大学大学院・国際文化専攻修士課程修了。09年「好去好来歌」ですばる文学賞佳作を受賞。11年『来福の家』(集英社)を刊行。同年9月白水社のHPで「失われた母国語≠求めて」の連載スタート。(15年5月まで)
2013年音楽家・小島ケイタニーラブと共に朗読と演奏によるコラボレーション活動<言葉と音の往復書簡>を開始(http://www.sunnyboybooks.jp/author/ponto)。同年、ドキュメンタリー映画『異境の中の故郷――リービ英雄52年ぶりの台中再訪』に出演。

●中島京子(なかじま きょうこ)
作家。1964年東京都生まれ。東京女子大学文理学部史学科卒業。出版社勤務ののち、フリーライターに。米国滞在を経て2003年『FUTON』(講談社)でデビュー、野間文芸新人賞候補となる。10年『小さいおうち』(文藝春秋)で直木賞を受賞し、2014年に山田洋次監督により映画化。同年『妻が椎茸だったころ』(講談社)で泉鏡花文学賞、15年、『かたづの!』(集英社)で河合隼雄物語賞、歴史時代作家クラブ作品賞、柴田錬三郎賞、『長いお別れ』(文藝春秋)で中央公論文芸賞受賞。著書多数。近著に『眺望絶佳』(角川文庫)、『パスティス』(筑摩書房)。翻訳に『地図集』(董啓章著、藤井省三氏と共訳)。


『台湾生まれ 日本語育ち』
温又柔著(白水社)
3歳から東京に住む台湾人作家が、台湾語・中国語・日本語、三つの母語の狭間で揺れ、惑いながら、自身のルーツを探った4年の歩み。


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2016年03月23日

石川竜一写真集第三弾 赤々舎「adrenamix」発売記念 トーク


2015/11/28収録

石川 竜一
聞き手:RBCアナウンサー與那嶺啓

石川竜一写真集第三弾 赤々舎「adrenamix」
「絶景のポリフォニー」「okinawan portraits2010-2012」につながる衝迫と混沌の初期作品。
20代前半の日々、夜を裂いて走る暴走族やクラブでのシーン、性に向きあう扉。
鬱屈しつつも考えつづける仲間との時間−−。
孤独と閉塞。乾きと希求。夜闇の深さのなかに生の疼きと匂いを探る、石川竜一の原点。
誰のなかにもある抑えきれない衝動や溢れ出るものを生々しく見つめる一冊。

石川竜一(いしかわりゅういち)  
1984年生まれ。2006年沖縄国際大学社会文化学科卒、大学在学中に写真と出会う。‘08年前衛舞踏家しば正龍に、‘10年写真家勇崎哲史に師事。’11年東松照明デジタル写真ワークショップに参加。‘12年「沖縄本土復帰40周年写真展OKINAWA 0 POINT」に参加。「okinawan portraits」で第35回キャノン写真新世紀佳作受賞。’14年「okinawanportraits2010-2012」「絶景のポリフォニー」を赤々舎より刊行。‘15年第40回木村伊兵衛賞受賞、日本写真協会新人賞受賞。



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2016年03月22日

池澤夏樹(作家・詩人) 作家と楽しむ古典第1回『古事記』


2016/3/3収録
河出書房新社130周年記念企画「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」連続講義

2014年11月に刊行を開始した「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」(全30巻)。
この1月から第2期(12巻)の刊行が始まり、このたび好評既刊の古典新訳を少人数でじっくりと読み解く会の連続開催が決定。
新訳をてがけた作家に、古典作品と新訳について、その難しさ・楽しさなどたっぷりと語っていただきます。

記念すべき第1回の講師は、本全集の選者でもあり、第1巻『古事記』を新訳した池澤夏樹さん。
日本最古の文学に池澤さんはどのように触れ、どのように現代語へと甦らせたのか??古典の魅力に触れる贅沢な時間、どうぞご参加ください。

講師紹介
池澤夏樹●プロフィール 1945年生まれ。作家・詩人。88年『スティル・ライフ』で芥川賞、93年『マシアス・ギリの失脚』で谷崎潤一郎賞、2010年「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」で毎日出版文化賞、11年朝日賞、ほか多数受賞。他に『カデナ』『アトミック・ボックス』など。


posted by junkudo at 08:58| トークセッション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする